キャットフードの添加物BHABHT没食子酸プロピルについて
キャットフードの原材料の欄に、BHA、BHT、没食子酸プロピルという言葉を見たことはありませんか?
あまり聞きなれない言葉なので、何が入っているのかわからない人も多いのはないでしょうか?
これらは、酸化防止剤としてキャットフードに使われていることがあります。
ここでは、キャットフードの添加物のBHA、BHT、没食子酸プロピルについて説明します。
BHA
BHAとは?
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)は、もとはエンジンオイルなどの工業用油脂に、酸化防止のために添加されていたものが食用にも使われるようになったものです。
人間の食材では、バター、マーガリン、チューインガム、魚介冷凍品に含まれています。
BHAは、動物実験の結果では発がん性があり、呼吸困難、膀胱障害、消化管の出血などの症状が出ることが確認されています。
猫が摂取するとどうなるのか?
BHAが含まれているキャットフードを猫が食べ続けると、甲状腺がん、膀胱がんになるリスクが高くなる可能性があります。
BHT
BHTとは?
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は、もとは石油の酸化防止やゴム、接着剤、包装材料、繊維加工剤などに使われていました。
キャットフードには、酸化防止剤として使用されています。
BHTは、DNAや染色体に変化を与え、悪影響をおよぼす作用や性質(変異原性)や、奇形を生じさせる作用や性質(催奇形性)があります。
また、人体には発がん性は確認されていませんが、疑わしいとされていて、動物実験では発がん性が確認されています。
BHTは、亜硝酸ナトリウムと一緒に使われることが多く、どちらも有害だと言われていますが、ふたつが一緒になって紫外線を浴びると、反応しあって毒性が強くなります。
猫が摂取するとどうなるのか?
BHTが含まれているキャットフードを猫が食べ続けると、痩せたり、毛が抜けたりします。
また、発がん性の危険性が高くなります。
没食子酸プロピル
没食子酸プロピルとは?
没食子酸プロピル(もっしょくしさんプロピル、またはぼっしょくしさんプロピル)は、酸化防止剤として食品に使用され、他にも化粧品や接着剤に使用されています。
人間の食品では、バターやマーガリンに使われていて、BHAやBHTの2倍の酸化防止の効果があります。
没食子酸プロピルは、動物実験の結果では、発がん性が確認されています。
他にも肝機能障害や腎臓障害、変異原性(DNAや染色体に変化を与え悪影響をおよぼすこと)、などが確認されています。
猫が摂取するとどうなるのか
没食子酸プロピルを猫が摂取すると、肝臓へ損傷が与えられます。
また、発がん性の危険性が高くなります。
BHA、BHT、没食子酸プロピルは、酸化防止剤としてキャットフードに使用されています。
ペットフード安全法では、BHAとBHTは上限を設定して使用を許可しています。
没食子酸プロピルは、ペットフード安全法では上限の制限はありません。
しかし、メーカーによってはEU理事会で定められた上限の基準を採用しているところもあります。
おわりに
これらの人工添加物は、毎日摂取しても大丈夫な量を使用しているので、摂取しても発がん性やその他の副作用がでる危険性は少ない、というのがメーカーや添加物に賛成の人の意見です。
しかし、天然の素材の酸化防止剤を使用したり、保存に気を使って早めに使い切れば、人工添加物は使う必要はありません。
身体の小さい猫が人工添加物を摂り続けると、どのような副作用がでるのかは、まだはっきり実証されていません。
原材料に、BHA、BHT、没食子酸プロピルの表示があるキャットフードは避けましょう。
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